土俵際競馬愛好会

相撲と競馬と銭湯と映画を愛する男の隠れ家的日記

叶える夢、昇る朝日ー東京優駿(日本ダービー)2023ー

 
第2部。
 

 

過去のダービー予想、タイトルは東京優駿日本ダービー)○○という形をとってきたが、今年はちょっとタイトルの形を変えた。

気持ちがこもっているから、という理由もあるし、私自身もちょっと変化が欲しいななんて思っていたから。

 

毎年極端に外した予想はしていないが、馬券として儲けられたのは上に挙げた3年の中では昨年だけ。去年は筋書きから何からすべてがきれいに書き起こせていた。

思っていたことがしっかり言葉にできた時って、何か分からないけれど自信を持てる。

今年も気持ちを込めて文章は書けたし、どんな結果になっても後悔はない。そう言い切れる予想にはなった。

結局このレースはデータ云々は言わば補助輪に過ぎず、基本は心の赴くままに書いているので、理論としては破綻しているかもしれないけれど、そこは目を瞑っていただければ……

 

 

 


さて、第2部と銘打っていつも通りの(ちょっと簡素だけど)予想を。

 

◎ソールオリエンス

○タスティエーラ

▲ファントムシーフ

△トップナイフ

△シャザーン

△スキルヴィング

△ドゥラエレーデ

△メタルスピード

⭐︎べラジオオペラ

 

 

本命は◎ソールオリエンス

東京替わりが必ずしもプラスかと言われると?だが、あの末脚は東京に替わって悪いとは思えない。ソールオリエンスの末脚は持続性のあるものではないというのは理解しているが、「ダービーを意識した乗り方」で無理に脚を溜めようと考えてしまうような人馬こそ、この東京では嫌うべき。その点この騎手は、馬のストロングポイントー常識の外側を駆け抜ける末脚を理解している。そしてそれを活かす立ち回りも。

皐月賞での4コーナー17番手からの差し切りは、結果的にそうなったのではなく、その強さを理解した上での腹を決めたポジショニングと、それによって引き出された爆発的な末脚によってある意味必然として生じたものと理解する。ダービーは全てが上手くいって初めて勝てるのならば、結果として武史の選ぶであろう手は綺麗にそのパズルを埋めるものになるのではないか。

ダービーは乗り替わりを発生させるような陣営には勝てないと思っているので、本命はこの馬以外そもそも考えていないが、

騎手前走から継続で9-9-8-93と、もうほぼ継続しか来ていないデータもあり、乗り替わりから入る選択肢は、特に私のようにダービーを物語で買う人には無い。

 

 

ダービー近5年ラップ推移
 


黄色線の2019年はロジャーバローズが押し切った超特殊馬場で、一つだけ違う形になっているのが分かる。今年は馬場的にもメンバー的にもあの流れにはならないと思うので、ここは除いて考えたい。テンである程度締まった流れになってからは淡々と12秒台を刻んで、最後4Fあたりではじけさせるのがこのレースの質。となると必然的に後傾のラップになりやすい。特にここ2年は上位が33秒台の末脚を駆使しており、やはり府中2400らしく切れる脚は必要と言えそう。

ソールオリエンスは陣営も良馬場の方が良いとコメントしており、末脚の観点でもパフォーマンスの向上は容易に予想ができる。

ひとつ懸念を挙げるとすれば、高速決着を経験していないということ。

血統的にも、多少は力を要した方が良さそうではあるが、皐月賞で上がり3F加速ラップを計時しているように、その切れ味は極上で、世代戦であれば搭載エンジンの差でどうにかなるのではないかと踏んでいる。

 

青葉賞近5年ラップ推移
ここで青葉賞検討。
2021と2018が本番に近い形のラップだけれど、2021は勝ち馬ワンダフルタウン10着、2018は勝ち馬ゴーフォザサミットが7着、2着エタリオウが乗り替わり4着となっていて絡みが遠い。
ただ、本番だと道中は12~12.5での追走が求められるので、青葉賞は本番を見据えた温存末脚ゲーなラップほど本番だと効かないというジレンマを抱えているように見て取れる。
実際、最後に青葉組で絡んだアドミラブルの青葉賞はテン1Fこそ12.5だが道中一番緩んでも12.4で、結構淡々と流れていた。それ以降馬券に一番迫ったのがエタリオウということを考えると、ダービーに近いペースで差し好走した馬、というのがダービー好走に近いのかも。
今年の青葉賞のラップを見てみると、道中12.7があったり、そもそも前が全員崩れて差し決着、あまりスキルヴィングが強いとは感じなかったんだが……それでもルメールは東京2400に限らず2000以上では神様みたいな腕なのはオークスでも見た通りなので……レイデオロで捲り打っちゃう人だから……取捨に困るところ。
 
 
 
 
切ろうと思えばどこまでも切れてしまうし、目を瞑ればどこまでも瞑れてしまうのが今年のメンバーなので、基本は単勝決め打ちで考えているが、強いて言えば対抗は○タスティエーラ。
東京の馬場が先週と変わらない前提だが、ポジションさえ取ってしまえばなだれ込めてしまう馬場。レーンはポジショニングだけは絶品なので、馬場の方からレーンに歩み寄ってくれればという所。
皐月賞はハイペースで前には結構負荷があったはずなのにそれでも2着。皐月賞2着は1-3-1-5で複勝率5割と数字的にも好感。ソールオリエンスのような馬がいなければ、勝ち馬にもなれていた馬だと思う。この辺がものすごくサリオスっぽくて……
そのサリオスで2着したように、この舞台での戦い方はレーン自身も結構分かっているはず。netkeibaの想定オッズ見ていたら結構割れそうだったので、それならこの馬とのワイド馬単、気になる馬数点に流した三連単でも買っておいていいかな感はある。
ただ、自分で書いておきながらだが、去年みたいなきれいなストーリー馬券ではないので、その点での不満は残る。
落としきれていない分の単勝主体だと思っていただければ。
 
▲ファントムシーフは武豊に手替り。
皐月賞での落鉄は露骨な不利で、それを踏まえればかなりの内容。
豊も3週連続稽古に跨りコンタクトを取ってきた。今年はレーンとタスティエーラもそうだが、長期に亘る調教騎乗で理解を深める有力陣営がいつになく多い気がする。
「去年もダービー6勝目できるなんて思われてなかった」とジンクス打破に燃える豊だが、この男なら本当に実現してくれそうな気がしてくる。
事実、ファントムシーフは乗り替わりで結果を出しているように癖のない馬と言えそうで、豊の発想を走りで実現できる力は持っていそう。
今年は有力馬の乗り替わりも多いし、例年通りのデータを鵜呑みにし過ぎても……というところはある。本命=勝つ馬の乗り替わりに対しての気持ちは当然先ほど述べた通りだが、2番手以下はその限りでないだろう。
3番手として、大きな期待を持つ。
 
 
あとは気になる馬、数頭に印を回して。
 
 
買い目は
本命の単勝、本命対抗のワイド、本命→対抗の馬単、本命→対抗⇔印の三連単で。
 
 
 
 
 

 
 
 
 
病魔との戦いは新たな段階へと移り、我々は少しずつかつての世界を取り戻し、そしてさらにその先へと進んでいく。
2023年は、そんな新しい始まりの年になる。
 
今年は府中に、昨年よりもずっと強く、万雷の拍手と歓声が響くことだろう。
新たに開くゲートへの希望、その胸の高鳴りが、きっと音になって。
 
 
 
私たちも夢を見よう。
 
 
今年も、ダービーが始まる。