土俵際競馬愛好会

相撲と競馬と銭湯と映画を愛する男の隠れ家的日記

凱旋門賞観戦 渡仏記1日目②

無事着陸後のおはなし。

 

 

シャルル・ド・ゴール空港に着いたのは、予定時刻と寸分違わぬ16時15分(現地時間)だった。

通信機器使用OKのアナウンスとともにモバイルWi-fiを起動した。

イモトのWi-FiとかいうよくわからんWi-Fiを使っている。容量無制限で契約したので欧州競馬も動画で研究し放題だ。いぇーい。

無論そんな時間があるかはわからないが。

 

 

入国審査のフランス人は、フランスという国に誇りを持ってそうな人に当たった。

「ハイ、ありがとぅー!」と言われた。

日本人でしょ?こういうこと言っておくと喜ぶよね君たち、みたいな感じで言われた。フランス語っぽく、ウの発音が小さく残ってるのが少し微笑ましかってmerciと返した。いやもうお互い母語で喋れよという瞬間。

そもそも感謝するのはこっちだよな。

 

 

さて、今回のお宿は日本人ドミトリーのドリームハウス。パリ郊外のgabriel peri駅まで行かねばならず、シャルル・ド・ゴールからそこまではそれなりに時間がかかることが予想された。入国が恐ろしくスムーズに進み、これは宿に伝えたよりも早く着くな、と思った。バスでオペラまで出てst lazare(サラザと発音するらしい)から13番線に乗り込んでgabriel periに向かうというのがひとつのルート。

もうひとつはPERのB線にのってchatele、そこから13番に乗り込んでst lazareに行き14番線でgabriel periというルート。

そして3つ目がタクシー。

 

恐らくこれは値段が安い順。タクシーは4〜50ユーロとられるらしく、私はできるだけ凱旋門賞や観光に金を使いたかったので1か2にしようと思っていた。

まずバスを見ると、誰がオペラ行きかわかんなかった。どれ???ディズニーだけわかりやすかったけどそれ以外はわからんくて断念。

結局電車にした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

これが本当に全ての元凶だった。

なんとか切符買ってB線に乗り込むと3駅めあたりで突如ストップ。みんなが降車したので私も降りるとなにやら事故ったらしい。

chateleまでの道は絶たれたらしい。てか友人の話だとchateleがやばかったらしい。

アナウンスの英語が下手すぎて英語圏の人間(自分はそんな堪能ではないけど)まで混乱、隣のホームでなんとかパリにまで出ようという人間が一斉に動いた。王蟲の軍団みたいでめちゃ面白

かったのだが、先頭を切ってたやつが

「なんか隣の電車動くらしい!」と騒いで今度は一斉にバック。なんだこれ。

そして元の電車に乗ると電車は確かに動いた。

 

一件落着かと思ったのもつかの間、2つ行った先でまた止まった。

今度はみんな降りた。私は例によってアナウンスが聞き取れないため、what train should I take?I wanna go Parisと聞いて回ったところ、都電の1.4倍くらいの大きさの小さな電車を指定された。Bondyというところまで出て、そこから乗り換えだそうだ。

東西線の1.5倍くらいの混雑の中をスーツケース片手に掻き分けて乗り込んだ。

その電車もめちゃめちゃ遅くてBondy(パリまで20分くらい)のところに着く頃にはもうすでに20時を回っていた。

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この8キロくらいの道のりを5hかけて行ったの、正気じゃない。

ちなみに現地に留学してる先述の友人曰く、今回の4番線停止は結構酷い方。運が悪かったなとのこと。運が悪いどころの騒ぎではない。

 

Bondyからhaussmanまで行くと徒歩でst lazareに乗り換えられるという情報を聞きつけ、そのまま乗り換え。何事もなくhaussmanにたどり着いて、よーしこれでオーケー!と思ったのもつかの間。また災難が降りかかった。

ゲート出られない事件だ。

別にルーラーシップの事じゃないです。

切符を通しても「ブブー!」となって弾き返される。インフォメーションセンターに聞こうと思っても駅構内のインフォメーションセンターはなんかもう閉まってる(意味がわからない。日本って親切な国ですね)

詰んで右往左往して30分ロス。もうこの時点ですでに21時半。宿には19時着と伝えてあったのにな、なんて思いながら、これ駅の中で寝ないといけない感じなのか??と割とガチで恐怖に怯えていた。らってぃーとかもーりーとかみずほさんに会いたくなったし、勝手に走馬灯みたいなのを巡らしていた。Wi-fiが不調で、ネットも開けず、本当に詰んでいた。

そこでひとりのフランス紳士が「You, Go through that gate. It's okay 」

と声を掛けてきた。結果、切符を無視して私は駅を出た。本当にいいのか?そういうシステムなのか??全くわからんけどともあれ助かった。Where do you wanna go?と聞かれたのでgabriel periと伝えると、パリ内?パリ外?と聞かれた。嘘だろ、知らねえよ。そんないっぱいあんの??となって、I'm not sure the border of in and out of parisと前置きしつつパリ内と答えた。この英語が正しいのかは別だ。伝われば良い。しかし正解はパリ外で、この解答のせいで浅井は3ユーロ無駄にする。しかし紳士の真摯な対応で私はとうとうst lazareからgabriel periへの道をみつけた。マジでペコペコしまくってたら「私も昔は旅をしたもんだよ。こんな夜にいうのもアレだけど、楽しんでくれ。von voyage」と言われた。きっと綺麗な奥さんがいるんだろうな、とか変なこと考えながらその背中を見送った。自分の用があるのに異国人1人を助けられるって凄いことだし、私も帰ったら助けようと思った。

 

余談を挟むが、パリとその周辺は通りの名前とかいろいろ被りが多いらしい。

これさすがに観光客殺しだと思う。日本では、少なくとも駅名の被りはないから、案内は日本の方が楽なのかもしれない。新宿は新宿しかないし、明治通り明治通りしかないから。

 

さて、そんなこんなでgabriel periに着いたのが22時。疲れたよパトラッシュ。

後ろにギャングみたいなのが歩いてて「スられないからな!」という強い意志で歩みを進めてドリームハウスというドミトリーに辿り着いた。6時間の旅。さすがにきつい。フライトの半分の時間掛けてるのがジワる。

入るとなにやらみんなわいわいしている。完全に乗り遅れたことを察知した私は、とりあえずベッドへと向かった。

いろいろ用意しながらシャワーの借り方とか諸々必要最低限の知識を仕入れた。

クソきつかったがコンセント等快適な環境を整え、シャワーも浴び、無事寝床についた。

 

クソきつかったな。クソきつかった。

 

さて、2日めは何度も登場している現地に留学している友人との観光だ。

今回は現地人かつ日本語堪能ガールが付いているので問題はない。はず。

海外旅行、1人でするもんじゃねェな、とつくづく思った1日目だった。

 

2日目につづく。